会長挨拶

第28回日本乳癌検診学会学術総会会長:古川 順康
第28回日本乳癌検診学会学術総会
会長:古川 順康
(ふるかわクリニック 院長)

 第28回日本乳癌検診学会学術総会を平成30年11月23日(金・祝)、24日(土)に大阪府大阪市で開催いたします。

 2000年に厚生省から2004年には厚生労働省からの通達をうけ、マンモグラフィに視触診を併用する検診が全国各自治体で行われてきました。開始当時のアナログからデジタルへと機器は変わり、新しい技術も加わり、読影や撮影技術はよくなってきました。しかし、乳がんの死亡率は減少せず、罹患率は増加しています。
 死亡率の減少が見えない現行の検診は検診システムや精度、質に問題がないかを見直す必要があると考えます。受診者にとって利益の多い検診になるよう、今一度立ち止まり、そのうえで前にすすみたい、という思いでメインテーマを「みなおそう すすめよう 乳がん検診」といたしました。
 乳がん検診における超音波検査の有効性を検証するための比較試験(J-START)が実施されて、その感度、特異度も発表され、超音波併用への関心が高まっています。2016年には厚生労働省から視触診を廃止してもかまわないという通知が出されました。一方、高濃度乳房や過剰診断の問題も浮上してきました。
 また著名人が乳がんに罹ったと報道されると受診者が一時的に殺到する事態となりますが、がんに対する啓発は一時的ではなく持続的に行われるべきであり、2018年から生活習慣病、がんに対する教育が義務教育の段階から取り入れられるようになります。さらに対策型検診の受診率が増えないなか、職域検診の受診者が増加しています。人口の多い自治体での解決すべき共通の課題であると考えられ、この問題も厚生労働省で検討されています。

 乳がん検診が混迷しながら新たな方向へすすもうとしているこの時期に第28回日本乳癌検診学会学術総会を開催することに重大な責任を感じておりますとともに、このような問題を取り上げて議論をしようと考えています。
 日本の乳がん死亡の減少につながる有意義な総会となりますよう、多くの皆様に参加していただき、活発なご討論をよろしくお願いいたします。

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